蕎麦打ちのイメージ

「そば打ち」の名工が教える、美味しいそばの打ち方

そば打ちの手順は一九そば(つなぎ1:そば粉9)を打つこと前提に記します。一九そばのそば打ちに慣れたら、つなぎ(小麦粉)を使わずに、水・玉子を玉子4個に替えて十割そばにも挑戦してみて下さい。きっと美味しい十割そばができますよ。

美味しいそばの打ち方

まずは、そば打ちに必要な道具を準備します。当初は要領が分かりづらいかも知れませんが、慣れれば大した作業ではありません。そば打ちへの興味も闘志も湧いてきます。愛着を持てる道具を揃えましょう。

1.準備するもの

そば打ちに必要な材料は、そば粉500g・つなぎ(小麦粉・強力粉)50g・打ち粉・水160cc・玉子1個(水と玉子はあらかじめ攪拌しておきます)・捏ね鉢・麺棒2〜3本・そば包丁・駒板・荒神箒・打ち台を用意します。この際、計量はしっかりとして、柔らかくなりすぎないように注意して下さい。ここは、そば打ちには重要な作業です。
→ ※ 準備するものに不安がある方はもう一度こちらでご確認下さい。

2.混ぜる

そば打ちの次の手順ですが、捏ね鉢に、準備したそば粉500g・つなぎ(小麦粉・強力粉)50gを入れます。そして、「の」の字を書くように両手で混ぜながら万遍なく水を含ませます。水は一挙に入れずに4回に分けて全部の水を入れていきます。この段階での注意は、あくまでそば粉一粒一粒に均等に水を浸み込ませるようにするのが、そば打ちの作業を進める上でのコツです。

◆ @ 材料:そば粉・小麦粉
混ぜる工程@
◆ A 大きな丼でこれくらい
混ぜる工程A
◆ B 混ぜる器(ここでは捏ね鉢の代わりに特大ボウル使用)とそば粉等/水・玉子
混ぜる工程B

3.捏ねる

そば打ちの次の工程です。水が万遍なくそば粉に行き渡ったら、そば粉を野球のボールぐらいの大きさに3個程度作ります。次にそれを握り、重ねて捏ね鉢(ボウルで可)に腰を入れ、体を使って押さえることを繰り返す。もう少し馴染んだところで次は掌(てのひら)で、手前から向こうへと押し出すように捏ねていきます。更に、そば粉を手前に寄せて丸めては、同じこと3度ほど(目安、生地を見ながら行って下さい)を繰り返します。そして表面にツヤが出てきたら次の工程に移ります。

◆ C 拳で押さえているところ
捏ねる工程@
◆ D 親指を旨く使い内々に捏ね固める
捏ねる工程A
◆ E ちょっと大きめのへそですが、これがそば打ち職人がいう「へそ」です。捏ねることから固める作業の終りですね。
捏ねる工程B

4.固める

次は、そば打ちの中の固める作業です。そば生地が馴染んだところが捏ね上がった状態になりますので、そば生地を一つの大きな固まりにします。いわゆるお飾り餅型にしますが、まとめた平らな方をへそといい、へそ(Eはまだ上向きのまま)を下にして置きます。

5.手で延ばす

次は、いよいよそば打ちの延ばす工程です。まず、お飾り餅型になっているそば体をお好み焼き状に平らに丸く広げます。この際にそば粉以外に用意した打ち粉を振りながら円盤状に広げていきます。適当な大きさまで丸く広げていきます。

◆ へそを下向きにして押し広げます。
延ばし工程@
◆ 広げたものですが、この時に下向きのへそは上にしています。
へそがある方がそば生地が割れやすい為に、これを防ぐためです。
延ばし工程A
◆ まな板の上に打ち粉をして広げたそば体ものを置いたところ
延ばし工程B

6.麺棒で延ばす

適当な大きさまで丸く薄くなったところで、いよいよ更に薄く広げるために麺棒を使います。ここで改めて打ち粉をします。そして、長く太い方のそば麺棒で手前の端の方から向こうに押しながら延ばしていき、徐々に長方形になるように整えていきます。

◆ 上からも打ち粉
延ばし工程C
◆ いよいよそば体を延ばしはじめます。適度に麺棒に力を入れて、手前から向うに押します。
延ばし工程D
◆ 更に、そば体の頭を手前に入れ替えて、下のようにまた延ばします。
延ばし工程E
◆ 更に、そば体の頭を手前に入れ替えて、下のようにまた延ばします。
延ばし工程F
◆ 今度はそば体を延ばした方を横向きにして、同じように延ばします。
延ばし工程G
◆ 今度は角度を変えて長方形になるよう形を整えながら延ばしながら麺棒に抱え込むようにして、巻き取ります。
延ばし工程H
◆ こんどは巻きとったそば体を広げます。
延ばし工程I
◆ 次に、他の対角線側に押し延ばしながら、巻き取っていきます。
延ばし工程J
◆ 今度は角度を変えて、そば体の一辺の正面から延ばします。
延ばし工程K

7.端もしっかりと延ばす

そば体を延ばして行く過程で、端が厚くなったりして凸凹が生じます。これを短い方の扱いやすい麺棒で、全面が均等な厚さになるように修正を加えます。そば打ちの中で、延ばしは重要な作業です。そば打ちの肝心なところで、最後に息を抜いてはいけません。均等に揃えれば、これで延ばしは終りです。

 3本にするには訳があります。その理由は、そば麺体は延ばして薄くなっていますので乾きやすくなっています。乾くと地がひび割れる原因になるため、麺棒で巻きながら湿気を包み込むようにしてひび割れを防ぎます。
従って、ここでは3本の麺棒を使います。扱い慣れるまでは1本でも2本でも結構ですが、ここでは3本で説明します。

◆ 延ばしの最終チェックです。手前から巻き取りながら延ばしつつ、向う側にそば麺体を置きます。
延ばし工程L
◆ 均等に延びているかを十分に確認し、しっかり延ばしながら、もう1本で一部を手前に巻き取ります。
延ばし工程M
◆ 途中も端や中側にもむらがないか、しっかりと確認し、よければ延ばし終りです。
延ばし工程N
延ばし工程O

8.折りたたむ

◆ 延びたそば体は長方形や台形などですが、短い一辺が体の正面に来るようにします。
折る工程@
◆ そしてまず、手前の一辺から半分に折りたたみます。長い方が先に畳まれると思う人が多いようですが、短い方から畳みますので、くれぐれも間違えないようにして下さい。
折る工程A
◆ 次に、縦に細長くなったそば麺体の長い一辺を折り畳みます。つまり向う側から手前にそば麺体の端を持ち上げて手前に運んで重ね合わせます。この時に半分の長さになります。
折る工程B
◆ そして、次に手前から向う側へ三つ折りにして重ねますが、最後の折の時には綺麗に端を揃えず、1cm程残すようにして下さい。(下の写真をよくみて・・↓)
 そば体を包丁で切る際に、そば麺をぶつ切りにしないために必要な作業です。
折る工程C
 一連の工程で重要なことがもう一つあります。打ち粉です。そば麺体がくっつかないように必ず多めに振るようにして作業を進めて下さい。

9.そば麺体を切る準備

◆ ここでもまな板の上に厚く打ち粉をします。厚さは数mm程度です。多いと思うかも知れませんが、そば麺がくっつかないためには必要な作業です。
切る工程@
◆ そしてその打ち粉の上にそば麺体を載せ、さらにそば麺体の上にも十分に打ち粉をして、切るそば麺がくっつかないように多く打ち粉をしているわけです。
切る工程A

10.そば麺体を切る

◆ そば麺体を切るのはそば包丁が適当です。重さがあり、切りやすいという点からそば包丁をオススメしています。ない場合には菜切り包丁でも差し支えありませんが、重さがないために麺体の切り口が雑になることが多いため十分注意が必要です。
そば麺体
◆ いよいよ切る準備が出来ました。そば麺体を駒板(そば麺体を大きな面で押さえて、切りやすくする)で押さえて、3mmの太さにそば麺を切りそろえていきます。ゆで時間を一本ずつの麺に対して全体に均一にするためには、太い細いに関係なく幅を均等に切り揃えることが重要ですので心得ておいて下さい。
そば包丁
◆ こちらの歯を下にしてそば麺体を掬(すく)い、切ったそばを動かします。
そばを切るA
そばを切るB
※ 駒板とそば包丁の注意事項をお忘れの方はご確認下さいね。

※ 以上で、そば打ちの基本的な作業である、そば体を煉り、捏ね、切るまでの作業が進みました。次は、ゆでる作業ですが、そば打ちの別の項へお進み下さい。 →手打ちそばのゆで方・冷やし方

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